おはようございます。
当ブログは資産運用のブログですが、今回は少しジャンルを逸脱して、我が子に最近始めさせたお金の勉強について紹介したいと思います。
まぁ、広い意味で捉えれば、お金に関するブログの1コーナーということで、箸休めな感じでお付き合いいただけると幸いです。
小1起業家〜900円借金して、コーヒー屋を家庭内起業〜
事の始まりは、こちらのnoteの記事でした。
数週間前、「小1起業家」というキーワードがSNS上でもかなり話題になったので、ご存じの方は多いと思います。
私もこの記事に感銘を受け、それを読んだその日の夜、我が家の小2の娘に
「小学1年生の子がお父さんからお金を借りてカフェを始めたんだってー。」
と話し、その小学1年生の子のYoutubeインタビューなどを見せたところ、もともと料理やカフェなどに興味があった娘は目を輝かせながら
「私もやってみたい!!」
と言い出しました。
「学ぶ」は「真似ぶ」ということで、早速、パクらせていただくことにしました。
我が家の子供のおこづかい事情
本編に入る前に、我が家のおこづかい事情について説明したいと思います。
我が家では現在小2の長女が小1のときにおこづかいを渡し始めました。金額は月300円です。
「お小遣いをもらいたいなら、おこづかい帳はきちんとつけようね」
という約束の下、おこづかい制度が始まりました。
今でもおこづかい帳はきちんとつけられています。
おこづかいの使い道についてですが、基本的には娘が考える使い道を尊重したいと思ってはいますが、まだまだお金の使い方に関する考え方が未熟なので、放っておくとUFOキャッチャーなどに全額投じてしまいかねない状態です(笑)
なので、使い道については基本的に親子で話し合い、事前に親が承認した上で本人がほしいものを買わせています。
おこづかい制度導入前の葛藤
おこづかい制度を導入する前、我が家にも、一般的な家庭にありがちな悩みがありました。
それは、
「おこづかい制度よりも、『お手伝いをしたらお金をあげる』方式のほうがいいのではないか?」
ということ。
ただ、これも月並みな考え方かもしれませんが、
「家族の一員である子供にも家事は分担すべき。お金をあげないとお手伝いしない子になってしまったら困る。」
という懸念があり、特に嫁はそれを強く心配していたので、結局は普通のおこづかい制度に落ち着いた・・・という経緯があります。
小2カフェ開業前夜
開業資金を融資
まずは開業資金としてコーヒー豆の仕入れに必要な1,000円を貸しました。
「1,000円は借りたお金。後々、返さなければいけない」
ということに関してはしっかり理解できていたようです。
いざ、コーヒー豆の仕入れへ!
次に、貸した1,000円を握らせて、一緒にコーヒー屋さんにコーヒー豆の仕入れに行きました。
お店には500gで700円と750円のコーヒー豆が売っていました。
(我が家は小1起業家の佐藤さんのお宅のようなお高い豆ではなく、普段からやっすーい豆を買っています。でも、業務用に用意して余った豆を安く売っているお店なので、お値段以上の美味しさがある豆だと思っています。少なくともコンビニコーヒーよりは数倍美味いです 笑)

700円の豆と750円の豆が売ってるけど、同じ値段でコーヒーを売るなら、
どっちの豆を仕入れたほうが儲かると思う?

「もうかるって何??」
まずは『儲かる』の定義の説明からスタートです。
その時、他にお客さんがいなかったコーヒー屋さん。すぐそばにいた店員さんは「この親子は何を始めようとしているのだろう?」と怪しんでいたに違いありません(笑)
『儲かる』の定義を説明した後に例題を出し、
「仕入れは安いほうが儲かる」
という事実をなんとなーく理解してもらいました(笑)
原価算出と売価設定
豆を仕入れてからの帰宅後、次は一緒に原価を計算したのちに売価を設定する作業を開始です。

じゃあ早速コーヒー1杯の値段を一緒に考えてみよう!
と、その前に、さっき買ってきたコーヒー豆は1袋何グラム入っている?

なんぐらむ???
ここではグラムについての勉強です。
自分の体重はキログラムで表すことは理解していたので、
「体重などの大きいものよりも小さなものを量るときに使う単位」
という感じで理解してもらいました。
そして、コーヒー豆の袋にある「500g」という表示を見つけ、1袋が500g入りであることを理解してもらいました。

コーヒー1杯淹れるのに、コーヒー豆は10g必要なんだ。
1袋500gでコーヒーは何杯淹れられる?

?????
まだ割り算を習っていない小2にとって、ここは未知の領域です(笑)
僕が言った通り(500 ÷ 10)の割り算を電卓でさせて、50という答えを導き出させました。
掛け算は結構理解できてきているので、(10 × 50)を計算させて、
「10グラムで50杯淹れたら500グラム、豆1袋分になるね」
ということを説明し、それは理解できたようです。
次にいよいよ売価設定の作業です。
本来は狙いたい値入率・粗利益率を定めたのちに逆算で売価を求めるべきですが、小2にそのプロセスを考えさせるのは難しすぎるので、例題を出しながら、答えを導かせることにしました。

コーヒー豆1袋で50杯のコーヒーが淹れられるんだよね。
もしもコーヒーを1杯10円で50杯売ったらお金はいくらもらえる?

(電卓を使い・・・)500円!

コーヒー豆は1袋756円(税込)だったよね。
これだったら儲かる?損する?

損する!

じゃあ、もしも1杯20円で売ったらどう?

1,000円!これなら儲かるね。

じゃあ1杯30円で売ったら?

1,500円!

いくら儲かる?

(1,500 – 756)で744円!
本来は1杯20円で売っても利益は出るのですが、それだと1,000円の借金を返済し、利益が出るようになるまで数か月がかかり、商売の面白みを感じてもらうまでに時間がかかること、一般的な飲食店の値入率は70%程度あることから、今回は値入率約50%となる、1杯30円で売価設定することにしました。

メニュー表の作成

売価設定が終わったので、メニューの作成を行いました。
平日は普段から200ccのショートを飲みますが、時間のある週末の朝や日中にはたっぷり飲みたいので、ショート以外にレギュラー・トール・ラージのメニューも設定してもらいました。
ここでは比率の計算の仕方を学ぶことができました。
小2カフェ、いざ開業!
コーヒー豆の仕入れ、メニュー表の作成と、開業準備を整え眠りについた翌朝、いつもより15分早く起こしてカフェ開業です。
いつもはなかなかスッと起きられないのですが、
「カフェやるんでしょ?」
と声をかけるとパッチリ目を覚ましました。
恐るべしカフェ効果(笑)

豆を量り、ハンドミルでガリガリ・・・

挽きたての豆をドリッパーに移してドリップ

淹れたてのコーヒーをカップに注いで・・・

念願の初売上ゲット!
という感じで、小2カフェが無事開業されました。
開業から1週間経過
開業から1週間ちょっとが経過しました。
朝は苦手なほうですが、毎朝頑張って起きて(起こされてw)います。

現金出納帳を毎日つけさせています。

ここでは繰り上がりの足し算の練習ができています。
学校では今は2桁の繰り上がりの足し算を学んでいるようですが、ここでは3桁の繰り上がりが必要となります。
電卓を使わせずに、ひっ算でやらせていますが、最初のころと比べて計算のスピードがかなり速くなってきました。
カフェ起業で学べたこと
この一連の体験学習で学べたことを列挙してみます。
- 経済の基礎(お金の回りかた)
- 経営の基礎
- 仕入れは安いほうが儲かる
- 一人で買い物をする
- 掛け算・割り算(電卓使用)
- 比率の計算
- 「グラム」の理解
- 現金出納帳のつけ方
- 3桁の繰り上がりの足し算
- (お釣り発生時の)引き算(暗算)
本人曰く、算数よりも国語のほうが好きらしいですが、自分でカフェを経営しているというモチベーションの中で発生する計算は苦にならないらしく、楽しみながら計算の能力が高まっています。
小2起業家のこれから
自宅カフェを起業して2週間近くが経過しました。
『経営』というものをどの程度理解できているかは不明ですが、日々、カフェのレジ(ただの財布w)に少しずつ貯まっていくお金に喜びを感じたり、自分が淹れたコーヒーを親が美味しそうに飲んでくれることで、カフェのやりがいを感じたりと、本人的には自宅カフェの経営を満喫しているようです。
目標ありきではなく、「とりあえずやってみたい!」の勢いで始めた自宅カフェですが、最近、貯まったお金で将来的に何を買おうかとかを考え始めているようです。目標が定まると、より一層楽しみながら続けられそうな気がします。
今後は、より儲かるための手法についてもヒントを与えながら考えさせていこうと思っています。
自宅カフェが今後も続くようなら、またそのうち、この記事を更新していきたいと思っています。
長文にお付き合いいただきありがとうございました!