トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】プロジェクト

こちらのページでは、トルコリラの【買い放置】と【売りトラ】の運用成績と運用方針についてまとめています。
運用方針・設計については中盤以降に記載していますので、ぜひご覧ください。

トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】 運用状況

(更新日:2019/11/09)

運用開始日:2019年5月30日

当週のトルコリラスワップ金利 (買い口座)

1,326円 / 4万リラ
→1万通貨あたり 47.3円/日

当週のトラリピ状況 (売り口座)

決済本数:0本
ポジション損益 : 0円
スワップ金利 : 0円
トータル損益 : 0円
保有中本数:13本

各口座の評価残高

買い(サクソバンク):+69,170円
売り(マネースクエアジャパン):-22,519円
合計:+46,651円

※金額は元本対比(含み損益込み)
(買い口座は以前より運用していますが、この運用方法を開始した 2019年5月30日時点の口座評価残高を『元本』として記載していきます)

各口座の評価残高推移

(グラフ上の数字はすべて含み損益込み)

先週はトルコリラはわずかに陽線となったため、トータルの運用益は微増しました。

トルコの政策金利引き下げにより、FX各社のスワップ金利に大きく変動が出てきています。
この影響で、買い口座であるサクソバンクのプラススワップよりも、売り口座のマネースクエアジャパンのマイナススワップのほうが大きい「逆サヤ」現象が発生しています。
(サクソバンク:+40円台、M2J:-70円台)

あと1週間様子を見ようと思いますが、逆サヤが改善されないようなら、当プロジェクトは運用終了をしようかと思っています。

8/26日に発生したプチ・フラッシュクラッシュを経験して学んだ売りトラリピの落とし穴について、別記事にて詳しくまとめてみました。
参考になれば幸いです。




トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】の概要設計

2019年5月30日からトルコリラ/円の売りトラリピの運用を開始しました。
トルコリラ/円に関しては、今までは「買い→放置」のスワップ投資一辺倒でしたが、今回、それに売りトラリピを加えた形になります。

【買い放置】×【売りトラ】のスタンスでの運用開始です。

【買い放置】×【売りトラ】 の運用イメージを簡単に表すなら、
「ハイリスクハイリターンのトルコリラ投資をミドルリスクミドルリターンに変える運用手法」
と言えると思います。

「激辛投資法を中辛投資法に緩和した」と言ってもいいかもしれません(笑)

トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】 運用をオススメしたい人

  • スワップ狙いでトルコリラをロングしている(これからしたい)が、更なるリラ下落による含み損の増加が怖い
  • トルコリラで売りトラリピをやりたいがマイナススワップの支払いに抵抗がある
  • トルコリラで売りトラリピをやりたいが、万が一、トルコリラ円が上昇したときにトラリピポジションを損切りするのが嫌だ
  • トルコリラ暴落時の精神的なストレスがつらく胃が痛くなる
  • トルコリラ暴落をエンジョイしたい

実際に運用を始めてから実体験として感じた2項目を追加しました。青線の2つです。
これは実際に運用してみないとわからない感覚でした。

上の青線部分2つに当てはまる方にはぜひオススメしたいです!

ちなみに、逆にトルコリラが上がると、実際は資産価値は増えているのに、なぜだか気分はモヤモヤしてしまいます(笑)
それくらい、トルコリラが下がると楽しめる投資法ですよ!

トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】 運用をオススメできない人

  • トルコリラが上昇すると信じている(→全力でロングすればよろしい)
  • トルコリラが下落すると信じている(→全力でショートすればよろしい)

トルコリラ【買い放置】の運用設計

続いて、【買い放置】の運用設計について説明します。

こちらは非常にシンプルです。
『4万リラをロングして放置』
ただこれだけです。上げても下げてもひたすら放置です(笑)
(保有リラ数については、各自の資金力に応じて調整してください。)

【買い放置】の運用にはサクソバンク証券を利用しています。
最近の「トルコリラのスワップ金利が高いFX会社」というと、多くの方がみんなのFX(110円/日)あたりを想像すると思いますが、実は、サクソバンクはさらにその上を行っているんです。
先週(5/20週)のサクソバンクのスワップ金利はなんと115.1円!
みんなのFXの110円を遥かに上回る高水準です。
(上記スワップ金利の数字は2019年6月上旬時点の金額です)

ただ、どれだけサクソバンクのスワップ金利が高いと言っても懸念はあります。
高金利通貨、特にトルコリラロンガーにとっての最大の懸念(リスク)はリラ下落によって発生する「 スワップ金利  < 含み損」の状況に陥ることです。
かくいう私も、今年3月からサクソバンクでトルコリラ/円のロングポジションを保有していますが、口座の評価残高はご覧の通り、右下がりの一方です↓

トルコリラとは2012年頃からの長い付き合いですが、やはり、トルコリラに関しては、
「買い一辺倒の投資スタンスでは儲けられない」
というのがこの7年間で導き出した結論です。

そこで、次に説明する【売りトラ】の運用開始に至ったわけです。

トルコリラ【売りトラリピ】の運用設計

そこで今回新たに運用を開始したトルコリラ/円の売りトラリピですが、運用設計については下記の通りとなります。

設定レンジ:16円~24円
売買:売り
注文幅: 25pips
仕掛け本数:33本
利確幅:40pips (400円)
トレール設定:あり
注文の通貨数:1,000通貨
ストップロス:なし

(仕掛け本数等の設定については、各自の資金力に応じて調整してください。)

チャート上で表すと下記の状態です。

直近約1年間のレンジをほぼカバーした形でトラリピを仕掛けました。

トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】 のポジション量イメージ

それぞれのポジション量を図で表すと下記のようなイメージを想定しています。

前述の通り、【買い放置】については4万リラをひたすら放置なので、図の通り、どのレートにおいても4万リラ固定です。

次に【売りトラ】ですが、図のような逆三角形のイメージとなります。仕掛け本数は33本なので、16円まで下がるとポジションは0となり、(最悪のシナリオとして)16円から24円まで上がると、最大で33本(33,000リラ)の売りポジションを持つことになります。

トルコリラ売りトラリピのレンジ上限と下限時の損益状況

それでは、レンジの上限と下限に到達したときの損益の状況を見てみましょう。

現行レート(18.5円)→16円→24円で推移した場合

これは売りトラにとって最悪なシナリオです。一旦16円まで下がってから24円まで上がった場合、売りトラのポジションは仕掛け本数のMAXである33本を保有することになります。この際の含み損の金額は以下の通り、-132,000円です。

この状況に到達するまでに、売りトラリピは何本も利確するでしょうから、いくらかの確定利益は発生するでしょうが、いくら発生するかは予測不能なので、その金額についてはここでは考慮しません。
(マイナススワップについてもここでは考慮しませんが後述します)

一方の、【買い放置】のほうですが、現行レートの約18.5円から24.0円に上がるので、こちらは含み益が4.5円分、4万リラで18万円増えることになります。
そうすると、この18万円で【売りトラ】の含み損、-132,000円をカバーすることができます。

結論、レートが24円に到達しても、ポジション損益としては48,000円のプラスです。
(実際はこれに売りトラの確定利益が乗っかります)

シミュレーション上ではもう一点考慮しなければいけないことがあります。それは【売りトラ】のマイナススワップです。
これは【買い放置】のプラススワップで相殺が可能です。
【買い放置】は4万リラ、【売りトラ】は最大でも3.3万リラ。
しかも、買いは115円のスワップがつくサクソバンク、売りはー80~ー90円台のM2Jなので、売りのマイナススワップは余裕で買いのプラススワップでカバーすることが可能です。

現行レート(18.5円)→16円に到達した場合

先ほどは売りトラリピの上限に到達した場合のポジション損益をシミュレーションしましたが、ここではその逆、レンジの下限である16円に到達した場合のシミュレーションをしてみます。

まず、【売りトラ】のほうですが、こちらは16円に到達した時点でポジションが0になりますので、含み損益は0円です。
この状況に到達するまでに、売りトラリピは最低でも10本は確定します(2.5円の下落、0.25円幅の仕掛けなので10本)。
1本最低でも400円の利益が出ますので、10本利確できれば、【最低でも】4,000円の確定利益が出ます。

次に【買い放置】ですが、こちらは現行レートから2.5円の下落で4万リラ保有なので、10万円の含み損の拡大です。
よって、【買い放置】と【売りトラ】を合算すると、ポジション損益は最悪パターンで-96,000円。ですが、実際には【売りトラ】がもっと稼いでくれるはずなので、控えめに見積もっても、おそらく-7~-8万円程度に収まるのではないかと思います。

もしも【買い放置】のみの投資だったら、ポジション損益は-10万円。【売りトラ】がどれだけ稼いでくれるか次第ですが、【買い放置】一辺倒よりも【買い放置】×【売りトラ】のほうが損失が軽減できることがおわかりいただけると思います。

トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】 の出口戦略について考える

次に、トラリピの運用開始の際には絶対に決定しておくべき出口戦略について考えます。

出口戦略①(16円)

まずは、【売りトラ】のレンジの下限である16円を下抜けた場合について考えてみます。

【買い放置】は引き続き4万リラロングで放置です。

次に【売りトラ】についてですが、この時点で【売りトラ】のポジションはゼロとなります。
レートはさらに下がる可能性があるため、引き続き【買い放置】のロングポジションを維持するためのリスクヘッジとして、【売りトラ】のレンジを16~24円から下にスライド(例:14~22円とか)させて【売りトラ】を再稼働させます。
これにより、レートが16円より下になっても、引き続き、【買い放置】×【売りトラ】の運用が可能となります。

出口戦略②(24円)

次に【売りトラ】のレンジの下限である16円を下抜けた場合について考えます。

【買い放置】は引き続き4万リラロングで放置です。

次に【売りトラ】についてですが、こちらは売りポジションが33,000リラとなっていますが、この時点で【売りトラ】の運用を止めます。ただし、損切りはしません。こちらも放置です。

これで、33,000リラの両建が完成します。スワップ金利は「買い放置 > 売りトラ」なので、ここからはスワップサヤ取りの運用開始となります。

そこから更に上に上がれば、残りのロング7,000リラは為替差益+スワップ金利をもたらしてくれますし、33,000リラの両建はサヤ取りスワップの利益をもたらしてくれます。いいことづくめですね!
もしも、再び24円よりも下のレンジに戻ったとしたら、そこからは売りトラ再開です。

出口戦略を図で表すと、上のような感じになります。

トルコリラ【買い放置】×【売りトラリピ】 まとめ

最後に、レート別の損益状況をまとめてみます。

①現行レート(18.5円)前後で上下動を続けた場合

【売りトラ】は利益を出し続けてウハウハです。
一方、【買い放置】のロングポジションからは為替差益は得られませんが、スワップ金利が入り続けます。
【買い放置】のプラススワップは【売りトラ】のマイナススワップの額を大きく上回るので、トラリピのマイナススワップを気にする必要がなくなります。

②レンジの下に抜けた場合(トルコリラ円14円に到達)

これは【売りトラ】はポジションなしの状態になり、全て利確で抜けられるので、【売りトラ】としては大成功です。
一方、【買い放置】が含み損を抱えることになりますが、【売りトラ】で利益を上げている分、ただ単純に【買い放置】だけを運用しているよりマシです。

③レンジの上に抜けた場合(トルコリラ円24円に到達)

この場合は【売りトラ】としては失敗ですが、レートが5.5円上昇することにより、【買い放置】で大きな為替差益が生まれます。この為替差益で【売りトラ】の含み損は十二分にカバー可能です。



以上、このような設計で、【買い放置】×【売りトラ】の運用を開始していきます。
運用状況については、今後、週1ペースで報告していく予定ですので、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです!